7/23 室堂9:27~12:25別山乗越~13:30剱沢幕営地
7/24 BC4:00~8:00取り付き8:30~12:30 6峰上13:10~14:53池ノ谷乗越~16:30剣岳17:00~19:30 BC
7/25 発6:45~10:45雄山~12:35室堂
久しぶりにDフェースを登る。十数年ぶりである。
長次郎谷へ入ったあたりでは周囲に数パーティのクライマーらしき人達がいたが、皆、長次郎谷から剱を目指すだけのグループであった。Dフェースは他に登攀者なし。
途中で隣を見ると、Cフェースに1パーティ取り付いていた。それだけであった。もったいないものである。
Dフェースの岩場、昔の記憶はほとんどなく、ルートファインディングに気を遣う。皆さん元気で、本峰を越えて帰ったが、長い行程となり、暗闇寸前にBC経帰着した。(小田)
23日 前夜扇沢駐車場に泊まって一番のトロリーバスに乗る。上天気でダムの放水を見たりしながら乗り物を乗り継いで室堂へ。室堂は夏の観光シーズンだった。
雷鳥沢を登り剱沢のテント場には午後1時半頃には着いた。剱沢は雪が少なかった。テント村が出来ていたがまだ余裕があった。午後はゆっくり山を見ながら過ごした。
24日 テントを4時に出て剱沢を降り長次郎谷を登り八ツ峰の六峰下に8時に着く。朝日が剱の本峰を照らし雪渓が白く輝いている。Dフェースの富山大ルートを登ることにしてザイルを結び、8時半にクライミングを始めた。
小田がリードして高本、根本が続き、高本がバックロープを引いて、赤石がラストを登るスタイルで登った。
Ⅳ級からⅣ+の6ピッチのルートだった。花崗岩の硬い岩でガバホールドは効く、スタンスはしっかりしている、スメアリングはざらざらした岩肌に吸い付くようだった。残置のハーケンが多く見られたが先人たちは登山靴で登りルートを開いたことを思うと納得できる。
4時間の登攀で六峰に出た。ここからは八ツ峰の上半部を登り北方稜線に出た。途中懸垂下降を3回使った。
池ノ谷乗越で山岳警備隊員が遭難者1名を救助、他の一名の遭難死者を収容しているに現場に会った。僕たちも慎重に歩いて剱岳の本峰に4時半に着いた。
高本、根本には初めての登頂だという。30分程休んでから降り、夕闇迫る7時半にテントに戻った。長い一日だった。
25日 ゆっくりテントを畳んで下山にかかった。天気は降り坂になってきた。別山乗越から真砂岳、富士の折立、大汝山、立山と歩き一の越から室堂に降った。
根本は一の越で別れて、笠ヶ岳を目指して縦走に歩き出した。(赤石)
22日 19:30サークルKにて待ち合わせ、出発。扇沢には23時ころ着、ターミナルにて幕営。
23日 5時起床。テントを片付け、各自朝食をとり、始発のバスを待つ。
7:30始発のトロリーバスに乗り込む。黒部ダムを徒歩で移動し、ケーブル、ロープウェイ、バスを乗り継ぎ、室堂に到着。
9:30剣沢に向けて室堂を出発、気温26度、天気良し。今日は剣沢で幕営できればよい行程なのでところどころ休憩を入れながらゆっくり進む。高山植物の観察なども行い、雷鳥坂は3ピッチで登った。(小田さん曰く、通常は2ピッチ)
12:30剣御前小舎に到着、気温23度、微風、少し涼しくなってくる。
13:30剣沢キャンプ場に到着。早速幕営し、近くの剣沢小屋に缶ビールの買い出しに行く。根本さんが500㎜Lを2缶購入したので、負けじと2缶買う。その後はテント前に陣取り、冷たいビールで明日の英気を養った。
24日 2:20起床。気温12℃、風はない。朝食をとる。
4:00薄暗い中をテント場を出発し、剣沢を下る。途中からアイゼン、ハーネスを装着し、沢沿いの道から雪渓の上に出る。雪渓は例年より少ないらしい。朝日が昇りはじめ、源次郎尾根、八ツ峰がはっきりと姿を現す。
6:00長次郎谷の出合いに到着。その後長次郎谷の雪渓を登り、八ツ峰の6峰を目指す。目印は5峰、6峰の間のコル。途中のクレバスを避け、雪渓を離れ脇道を昇る個所もあった。
7:30 6峰取付付近に到着。気温8℃。取付点を探すため、シェルンドに下りる。冷蔵庫の中のようにひんやりした所だった。
8:30 クライミング開始。富山大ルートを登る。計6ピッチのコース。特に3ピッチ目のフェースはかぶってはないが、垂壁に近く、難度が高かった。5P目のリッジは高度感抜群で、剣岳の眺めもよく、気持ちよかった。
12:45 6峰頂上に出る。13:10 八ツ峰の尾根を登り始める。次の目的は剣岳登頂。のこぎりの歯のような尾根で下りは3度ほど懸垂下降を行った。
14:50 八ツ峰の頭は迂回し、下部をトラバースし、池の谷乗越に出る。乗越にて遭難者1名に出合う。既にレスキュー1名が到着しており、トランシーバで交信を行っていた。足骨折の模様。しばらくすると若いレスキュー3人が大きな袋を引きずって、我々が来た方向の逆から乗越に上がって来た。こちらは滑落死だったようだ。装備を見るとクライミングではなく、縦走登山者だったようだ。
さらに、剣岳山頂を目指して歩き続ける。クライミングシューズのまま登り続けたのでさすがに足が痛い。時間も押して来るし、剣岳への登りはガレ場続きで疲労もたまる。さきほどの遭難現場の光景が時折頭をよぎる。
16:30 剣岳山頂に到着。気温15℃。ようやく一息入れることができた。
17:00 下山開始。前剣方面に下る。カニの横ばいなど一般ルートながらも危険な個所もある。一途にテントを目指した。日も暮れかかり、疲労はますます深まる。前剣のピークを見た時、まだ登るのかと思った。途中の剣山荘にて缶ビールを購入(500㎜L1本/350㎜L1本)
19:30 剣沢キャンプ場に帰還。おそらくこれまでで一番歩いた山行だった。疲労懇倍の中、テント場で最後の煙草を吹かす。その日はビール2缶でそのまま沈没した。(次からビールは500㎜L1本でよいと思った)
25日 4:20起床、微風、気温10℃。朝食をとり、テントを片付ける。
6:45出発、風なく、気温15℃。立山連峰を縦走することになった。
7:25剣御前小舎 ⇒ 8:05別山 ⇒ 9:00真砂山 ⇒ 9:50富士折立 ⇒10:45雄山 ⇒ 11:40一の越
比較的ゆっくり登る。途中ガスが出始める。雄山まで来ると富山の中学生の大集団にであう。立山登山は地元の恒例行事のようだ。
12:00そのまま縦走を続ける根本さんを見送り、室堂に下る。
12:50室堂着。来た路線をそのまま引き返し、扇沢まで戻り、帰路についた。(高本)
剱での岩登りの後、縦走をするため荷物が約25㎏になり過去最高。初日の室堂から剱沢までの登りで精いっぱいの重さ。花の名前を教えてもらいながらゆっくりと歩く。途中、鼻が痛くなりむせ込むほど危険な濃度の硫化水素には驚いた。
24日、4時に出発し八ツ峰6峰の取り付きまで長次郎谷の雪渓を登る。梅雨明けの土曜日であり、他にも数組の登山者が雪渓を登ってきていたため、岩登りは順番待ちかと心配した。が、結果的にDフェースを登ったのは予想外にも私たちだけであり、快適に登ることができた。
3ピッチ目がややキツく、ルートファインディングもしなければいけないため、今の自分にはリードは無理だなと感じた。
6峰登頂から剱山頂までの上り下りも意外と大変で、懸垂下降あり、遭難救助の現場ありで、岩登りよりも縦走路の印象の方が強く残った。BC到着は19時半と、とても充実した一日だった。
25日はガスっており展望はいまいち。食当の荷物とカラビナ類がなくなったため(高本さんが快く(?)持ち帰ってくれた)、4㎏くらいはザックが軽くなった。
みんなに立山まで付き合ってもらい、一ノ越で別れた。(根本)
剣沢キャンプ場で
長次郎雪渓から 六峰A・B・Dフェース
熊の岩と劔本峰
2ピッチ目をリードする小田
チンネ左稜線を望む
剣岳山頂にて
一ノ越山荘で
根本はここから笠が岳へ縦走