静岡山岳会
Shizuoka Alpine Club

写真館

月例

山行

定例会

山岳会概要

天子ケ岳(1330m)

平成30年3月28日 メンバー赤石 他1名

身延線稲子駅からから稲子川に沿って入り落合集落に車を置く。稲子川はここから東と西に分岐しそれぞれに林道が入っている。東沢から歩き始めた。
最奥の入山集落に天子荘があるがこの集落は廃村になっている。かつては大きな集落だった様子が感じられ屋敷跡に植えられた杉の木は大きくなっていた。
ここから登山道が始まり急な道を200mほど登ると平坦な広い尾根になり、製紙会社の植林地には作業道があり伐採の作業中だった。やがてやや急な尾根になり三角点のある鋸山からは狭い両側が切れ落ちた岩稜になる。灌木があるので捕まりながら歩く。ここを過ぎるとまた急になり白糸の滝からの登山路に合わさり山頂に向かう。登山口からこの合流点まで1番から始まる案内標識が24番まで案内してくれる。山頂に三角点はない。
東側に富士山が間近によく見える展望所がある。
山頂から長者ガ岳への道を少し歩くと南西方向へ静岡、山梨の県境尾根が派生している。この尾根の下りがこのコースをバリエーションルートにしている。「新ハイキング誌」で広澤さんが紹介していた。急な降りから始まるこのコースは不明瞭なトレースと赤布等を頼りに地形図とシルバーコンパスが頼りだ。
途中広い尾根が分岐しているが、897mの三角点の標石を見つけて位置の確認が出来安心した。西沢峠からの下りは荒れ放題のような道で特に慎重に降りた。西沢の集落も廃村になっていてここから落合までの林道も一部が沢になっていた。
上天気の 中、白い花のイチリンソウ、バイケイソウの芽吹き、カンスゲの緑などが目立った。雪は山頂近くにほんの1m程の塊が残っていた。一回り8時間半ほどの行程だった。

大曽利山(おおそりやま)

平成29年12月2日 メンバー赤石 他1名

小無間山から南に降りてくる長大な尾根は大井川の閑蔵集落まで続き大井川に降りている。この尾根の途中に顕著な山が卯山(1712m)、大曽利山と2座がある。卯山には登ったことがあった。大曽利山を永野敏夫さんが紹介していて2年ほど前から登りたいと思っていた。井川の閑蔵の駅前に駐車して歩き出した。崩れの補修のための作業道がつけられていたので登山道の登り口を探した。登りはじめは踏み跡程度だったがやがて尾根の上の古い道に出た。地元の人の作業道のようだったが最近は使われていないようでテレビの共同アンテナやケーブル線が放置されていた。やや不明な落ち葉の道を探しながら登った。やがて井川の西山平からの林道と交差すると山頂は近かった。三等三角点があり葉の落ちた木立の中の丸い山頂だった。ハガキほどの大きさの古い「静岡山の仲間山岳会」のプレートが枝に着いていた。山行中標識はこれだけだった。日だまりでゆっくりしてから下山。降りる尾根を間違えて登り返したりした。静かでとてもいい山だった。途中に一部石積みの段があったりしたのでかつては井川から閑蔵への生活道だったかも知らないと思った。

ここから上った

山行中、この標識だけだった

達磨山(981.1m)、金冠山(816m)

達磨山(981.1m)、金冠山(816m) 平成29年11月19日
メンバー 赤石 他2名

伊豆修善寺の山。だるま山高原の駐車場から歩く。金冠山に登り伊豆稜線歩道を南へ歩き達磨山を往復した。
北に新雪の富士山、沼津の湾、南の駿河湾と景色が素晴らしいゆったりした尾根を歩いた。途中は灌木と草原で景色を遮るものはなかった。静岡県には一等三角点が18点あり、このうち500m以上の一等三角点の山が、大無間山、黒法師岳、毛無山、万三郎岳、愛鷹山、文殊岳、白倉山、達磨山、八高山、富幕山、暗沢山など11座ある。達磨山以外の山はこれまでに登ったので、今回はこれらの内の最後の山に登った。
西風が強い日だったがハイカーが多かった。

金冠山

達磨山の一等三角点

富幕山(563m)

平成29年10月31日  赤石 他1名

県内の一等三角点の山を登ろうと考えている。静岡県には一等三角点が18点あり、その うち標高500mを越える山が11座ある。富幕山はそのうちの1座だ。浜松市北区引佐 町、三ヶ日町にある山で愛知県新城市と接している。奥山高原からのハイキングコースを とった。なだらかな道を50分ほど歩いたら広い丸い山頂に着いた。ドコモの電波中継等 が建っている。富士山が見えるとあったが雲の中だった。ウィークデイだがハイカーが何 人か歩いていた。11座の内10座の標石にタッチしたことになり、伊豆半島の達磨山を 残している。下山して奥山集落にある方広寺に参拝した。臨済宗の古刹で大きな本堂と沢 山の塔堂に驚いた。午後に磐田市へ回り県内で最も低い一等三角点を訪ねた。高台の住宅 地の中にある京見塚公園内の古墳の上にあった。点名は上野巳新田(33.43m)とあ り山名はない。

磐田市 京見塚公園の古墳

大杉谷から大台ヶ原、日出ケ岳(1695m)

平成29年10月9~11日  メンバー 赤石 他2名

9日 宮川第三発電所から歩き出す。桃の木山の家まで大杉谷沿いの道を歩く。大きな岸壁をへつりながらの登山道だがしっかりした鎖が設置されている。道幅もあり整備されているが下の河原までは数十メートルほど切れ落ちているところもあり慎重にゆっくり歩く。滑落、転倒は出来ない登山道だ。いくつかの吊り橋があるがしっかりした構造であまり揺れない。約5時間で小屋に着いた。岩にへばりついたように建っているがかなり大きいな小屋だった。途中にも小屋の近くにも平坦な場所はなくテント泊は出来そうにない。このコースは小屋泊まりしかないようだ。
10日 堂倉の滝まで約3時間は昨日と同じように岸壁をへつり鎖につかまりながらの道が続いた。ここから沢は左右に分かれ尾根にとりつく。上の大台林道までは急な木の根の道を登る。堂倉の避難小屋からはやや緩やかなシャクナゲの道になりやがて大台ヶ原の山頂、一等三角点の日出ケ岳に着く。山頂にはバスで大台ヶ原に登ってきた人たちが大勢散策していた。この日は山の上の宿に泊まった。
11日 6時前に宿を出て、来た道を下る。通常は宿からバスで奈良方面に帰るコースだ。降りも同じように鎖を頼りに慎重に歩いた。桃の木小屋を昼前に通って駐車場に4時前に着いた。登りは2日間で約13時間、降りは1日で約10時間のコースだった。登山の途中で10人程に出会ったが上まで登り切ったのは私たちだけだった。大杉谷に落ち込むいくつかの大きな滝や深いエメラルドグリーンの淵が目を楽しませてくれた。静かな山だった。岩場のへつりと大きな滝、深い淵などがこのコースの魅力のようだ。登山届けにハイキングと書いたがハードな登山だった。

七ツ釜滝

与八郎滝

吾妻山荘ハイキング

平成29年9月29~30日 吾妻山 赤石 他2名

福島市の山、吾妻山に学生時代の友人と3人で行ってきました。
山腹の慶応吾妻山荘に泊まり旧交を温めたという感じの二日間のハイキングでした。山はもう秋が進んでいてナナカマドやウルシの紅葉でした。50年近く経った小屋で修理中でした。小屋の周りのクロベの木々が小屋を覆うように大きくなっていました。
静岡山岳会のメンバーともスキー登山に行って泊まりたい山域と山小屋です。 (赤石)

剱岳 小田さんの追悼慰霊山行

平成29年9月23~24日 剱岳
赤石 高本 苫米地 根田 佐野 掛川 鈴木 安陪 田村 小野田 漆畑 根本 立浪 (13名)

23日 前夜は11名が扇沢に泊まった。
苫米地、漆畑さんが早朝着いて合流し、一番のバスに乗った。室堂から歩き雷鳥沢を登って剱沢のテント場に10人用と5人用のテントを張った。
天気は良く剱岳の全容がどっしりと見えた。食当の田村さんの豪華な夕食で思い出や山の話がすすんだ。
24日 5時過ぎに。ヘッドランプをつけて歩き出した。
剱沢を降り雪渓が出てきたところからアイゼン、ピッケルで降る。平蔵谷を登りS字雪渓の出会いを目指したが平坦な場所が見つからなくて現場での慰霊をあきらめた。出会いまで戻って雪をならし場所を作って、花を飾り線香を焚いて小田さんの冥福を皆で祈った。快晴に近い青空になり白い雪渓と黒い岩が朝日に輝いていた。テントを畳んで10時過ぎに剱沢を後にした。
小田さんはもう帰ってこないことを確認した気持ちになった山行だった。(赤石)

秋田県、岩手県の山

平成29年09月12日~17日 メンバー 赤石 他1名

山伏(やまぶし)岳(だけ)(1315m)
高松岳(1348m)
太平山(たいへいざん)(1171m)
七(なな)時雨山(しぐれやま)(1050m)
六角(ろっこう)牛山(しさん)(1293m)
石上山(いしがみさん)(1037m)

13日 山伏岳、高松岳登山 前夜道の駅雄勝に泊まった。
山の南西側、湯沢市秋ノ宮温泉奥から林道を歩き登山口の道標から登ったが、30分ほど登ると道は藪にふさがれていた。このコースをあきらめて山の北東側の泥湯温泉側に移動してこちらからのコースに変えた。このため登りはじめが10時半近くになった。山伏岳に登り、高松岳を往復した。高松岳は遠くに見えたが尾根をたどったら1時間程で着いた。1300m程の山は遠くに見えてもそんなに時間がかからない。往復で約2時間。山伏岳に戻り同じ道を下り登山口に4時半過ぎに着いた。
泥湯の近くに「川原毛地獄」という噴煙を出しているところがあり、かつては硫黄の採掘をしていたという。案内板に、立山と恐山そして川原毛地獄が日本三大地獄とあった。この日登山者には一人会った。愛媛から来て2ヶ月くらい山登りをすると言っていた。
14日 太平山登山 前夜は秋田道の西仙北のサービスエリアで車中泊。旭又キャンプ場から旭又コースを登った。一等三角点の山だ。
山頂には10年ほど前に建てられたというきれいな神社と社務所が建っている。社務所には若い神主さんがいて1週間交代で詰めているという。山は秋になっている。風が強く寒く雨具を着た。
降りは矢源沢コースをとった。途中鎖場があり少し緊張した。この日登山者には登りで一人、降りで一人に会っただけだった。7時間強の行程だった。
15日 七時雨山登山 前夜は道の駅たかのす近くの温泉宿に泊まった。朝ドライブ中にミサイルが発射されたとのJアラートが入った。岩手県に入り八幡平市にある七時雨山登山口の広い駐車場から登る。この山は以前からその名前に惹かれていた。放牧してある牛が寝そべっている間を通り牧場の柵のゲートを抜けて登山道に入る。南峰と北峰があり眺めのよい山だ。北峰に一等三角点がある。山頂からは岩手山が見えるがその山頂は雲に覆われていた。安比のスキー場も望めた。この日も山中では登山者に会わなかった。5時間弱の登山だった。
16日 六角牛山、石上山登山 遠野市にある山で早池峰山とこの二山で遠野三山と呼ばれている。大型台風が近づいているとのニュースなので、この日に二つの山に登り予定より一日早く帰宅することにした。
午前中に六角牛山に登った。自然林の多い山で気持ちよいハイキングだった。曇っていて山頂から遠くの山々が望めなかったが展望を記した円盤を見ると晴れた日には随分遠くにある鳥海山、岩木山までもが見えるようだった。降りに4人連れのパーティにあった。3時間40分ほどの行程だった、車で1時間ほど移動して石上山登山口に行く。駐車場には5台くらいが止めてあった。天気は良くなってきた。ゆっくりした道を歩くと、馬返しとの看板から急な山道になり中ノ堂というお堂からは岩の道になる。鎖や鉄のはしごが連続する登りになった。かつては修験者の山だったという。山頂は二つのピークが400m程も離れてあり一等三角点の山だった。3時間半ほどの山で、数パーティとすれ違った。この日は丁度遠野の八幡宮のお祭りの日で夜市内をねる獅子舞や稚児行列を見てきた。

山伏岳 山頂

太平山 山頂

七時雨山 南峰

七時雨山 北峰 一等三角点

石上山 山頂

白根三山縦走

平成29年08月23日 白根三山 メンバー 赤石 他1名

23日 8時半発の奈良田から広川行きのバスに乗った。
9時半過ぎに広河原から歩き始め、大樺沢から登り二股から肩の小屋へのコースをとった。天気は良かったが午後に一時雨が降った。肩の小屋テント場では風が強く小屋から離れたハイマツの陰にテントを張った。小屋のすぐ下のテント場はいっぱいだった。

24日 天気は良くなかった。
朝から西からの風が強く霧が山を覆っていたので雨具をつけて歩いた。この日は3000mを超えるピークを、北岳(3193m)、中白根(3055m)、間ノ岳(3189m)、西農鳥岳(3051m)、農鳥岳(3026m)と五つ越えた。間ノ岳から農鳥小屋に降っている時に晴れ間が出て農鳥岳が望めた。農鳥からの下りは昨年も歩いたがとても長かった。朝5時半過ぎに出て大門沢小屋のテント場に6時前に着いた。12時間強かかった。

25日 朝焼けの富士山がきれいに見えた。ゆっくりテントを畳んで惜しみながら下山にかかった。いくつかのはしごや吊り橋、丸木橋を慎重に歩き貯水池に出る。ここからは歩道、林道を下り奈良田の駐車場に戻った。から地図を見たら奈良田と広河原の標高差は790m程もあって降りが長く感じた訳がわかった。

間ノ岳

農鳥岳

熊森山(1576m)、五宗山(1634m)

平成29年6月20日  メンバー 赤石 他1名

静岡県と山梨県を分けている山嶺の毛無山と長者ガ岳の間にある山。地形図に山名は載っていない。
朝霧高原の猪之頭から身延の下部温泉に続いている林道湯之森猪之頭線は山稜の下をトンネルでつないでいる。このトンネルの入り口から登る。
峠に登るまでと峠から熊森山までの道はかなりの急登だった。山稜は緩やかな歩きでブナやカエデの自然林の新緑の道は気持かった。東に富士山、西に白根三山が木立の間から白く輝いていた。五宗山は丸い山頂だった。ゆっくり休んで同じ道を戻った。日曜日だったが誰にも会わなかった。
正味の歩行時間は4時間強だった。

熊森山 山頂

五宗山 山頂

富士山 遠望

根本さん紹介記事

1シーズンに3つの大きな縦走を達成

根本(永松)慶子さんが平成28年度の夏から秋にかけて大きな縦走を3つ達成しました。
7月に4人パーティで剱岳、八峰6峰Dフェースから本峰に登った後、単独で立山から笠ヶ岳まで7日間歩きました。
8月下旬から9月にかけて南アルプス、光岳から北岳、甲斐駒、鳳凰三山まで10日間で単独での縦走を完成させ、更に11月に8日間かけて南アルプスを雪の積もった北岳から南嶺を歩き笊が岳、山伏を通って浅間神社まで歩き通しました。
この年の「メンバー オブ ザ イアー」のような大きな山行を成し遂げました。
それぞれの山行報告は定例会ニュースに載っています。根本さんは入会2年半の会員です。
中日新聞に根本さんの縦走が紹介された記事が掲載されました。(赤石記)

中日新聞切り抜き

白倉山(1027m)

平成29年4月10日  メンバー 赤石 他1名

浜松市龍山町白倉から登れる山。この山は一等三角点のある山です。
静岡県には一等三角点が12点ありそのうちの一つです。水窪への国道を走り秋葉ダムから白倉峡への県道を白倉集落に走りました。山の斜面に民家が点々とあり桜が満開の時季でした。
道路脇に駐車して荒れた林道を歩き山道に出ます。沢筋からやがて尾根道を登ると稜線に出ます。途中はずっと杉や桧の植林地で手入れは行き届いていました。驚いたことに稜線には広い立派な林道を建設中でした。山頂は木立の中で眺望はありません。ひと休みして同じ道を引き返しました。登山口からの標高差は530m程で登り1時間半、降り1時間ほどでした。ゆっくりした春のハイキングでした。

白倉集落の春

白倉山 山頂